経済
伊藤ハムが法人創設の地・神戸に記念館オープンへ 創業90周年、ハムやソーセージの歴史紹介
伊藤ハム(兵庫県西宮市高畑町)は15日、初めて法人を立ち上げた地である神戸市灘区に、創業者・伊藤傳三氏(1908~81年)の生涯や食肉加工の歴史などを紹介する「伊藤傳三記念館」をオープンする。大型スクリーンで傳三氏の功績などをまとめた映像を上映、草創期の帳簿などゆかりの品々も展示する。予約制で一般公開し、入館は無料。
同社は1928(昭和3)年、大阪市北区で傳三氏が個人商店として創業、人気商品「ポールウインナー」の原型となる日本初のセロハンウインナーを開発した。46(同21)年、神戸市灘区で前身の会社を立ち上げ、プレスハムの量産化などで国内屈指の食肉加工会社に成長。この場所に創業90周年を記念して記念館を開設する。新型コロナウイルス禍で計画が遅れていた。
記念館はマンションの1階部分にあり、公開する展示スペースは約90平方メートル。同社は「ハムやソーセージが神戸、兵庫から全国へ広まった歴史を伝えたい」としている。傳三氏の遺志で設立され、兵庫県立美術館に国内作家の名画などを寄贈している「伊藤文化財団」などと共同運営する。
午前10時~午後4時。土日祝日など休館。予約は同館TEL078・851・8687