経済
兵庫の豊かな海や魚群を壁画に、照明はイカ釣り漁船の電球イメージ 県漁連の魚屋加古川店にデザイン賞次々と
兵庫県漁業協同組合連合会(明石市)が昨年10月、加古川市の商業施設にオープンした「漁連の魚屋加古川店」が、複数のデザイン賞に選ばれた。魚に親しめるよう店づくりに工夫を凝らしており、関係者は「魚を知って、大好きになってほしいとのコンセプトが評価された」と喜んでいる。
同店は、漁連の魚屋2号店として「アリオ加古川」の1階に入り、売り場面積は約100平方メートル。兵庫の海で取れた鮮魚や、全国の魚介類の加工品などを取りそろえている。
店は、商業施設などの空間づくりを手がけるスペース(東京)がプロデュースした。生活文化の向上を目指す日本ディスプレイ業団体連合会の「ディスプレイ産業賞」の優秀賞、1966年から続く「日本サインデザイン賞」の銅賞と諏訪光洋賞を受賞。「日本空間デザイン賞」でも入選した。
壁面は、青緑に塗って栄養分が豊かな海を表現。ヒラメやアジ、ノドグロ、マダコなど県内で取れる68種類の魚介類の形を集めて兵庫県の地図などを描いた。厨房は、魚をさばくなど調理の様子が見えるオープンキッチンにした。
県漁連の突々淳専務理事(64)は「兵庫の漁業をしっかり知ってもらえる店づくりができた。今後、さらに店舗を増やしたい」と話している。(森 信弘)