ひょうご経済プラスTOP 経済 大阪ガス、再エネの地産地消実証へ AIで需要予測、エネファームなど遠隔操作 神戸で100世帯公募

経済

大阪ガス、再エネの地産地消実証へ AIで需要予測、エネファームなど遠隔操作 神戸で100世帯公募

2022.04.26
  • 印刷
屋根に設置した住宅用太陽電池(大阪ガス提供)

屋根に設置した住宅用太陽電池(大阪ガス提供)

家庭用燃料電池「エネファーム」(大阪ガス提供)

家庭用燃料電池「エネファーム」(大阪ガス提供)

家庭用の蓄電池(大阪ガス提供)

家庭用の蓄電池(大阪ガス提供)

 大阪ガスは、家庭用燃料電池「エネファーム」など発電や蓄電ができる市販3種の電池を使い、再生可能エネルギーの地産地消を促進する実証を始める。神戸市内で約100世帯を公募し、人工知能(AI)などで日々の電力需要を予測。需要に応じてエネファームなどを遠隔でコントロールし、無駄のないエネルギーの利用につなげていく。(横田良平)

 実証には、市販されている住宅用太陽電池と蓄電池、安定的に発電できるエネファームを使う。3種の電池を使った実証は国内初で、今夏にも始めるという。

 太陽光などの再エネは、天候や時間帯によって発電量の需要と供給のずれが大きく、供給が不足する時間帯には既存の電力系統に依存する場合がある。実証では、参加世帯を一つの仮想街区とみなして電力需要を把握。区域外の電力系統に極力頼らず、災害時にも域内で電力を賄える体制を整える狙い。

 公募するのは、3種いずれかの電池を設置済みか、蓄電池を新設する世帯。毎日24時間、各家庭の電力使用量や各電池の稼働データを収集し、AIなどを使って翌日以降の各戸や街区全体の需要量を予測する。

 必要な電力を随時提供できるように計画を立て、エネファームの出力や蓄電池の充放電をコントロールする。各家庭で余った電力は仮想街区内で融通し、エネルギーの地産地消比率を高める。

 実証を通し、再エネの普及や電力供給に伴う配電網の維持・整備にかかるコストの軽減につなげたい考えだ。

 参加世帯を神戸市ホームページや専用用紙で募集している。大阪ガスエネマネ実証事務局TEL0120・757・090