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激動の時代「挑戦を」川重やバンドー化学など県内企業で入社式 各社「感染防止対策」講じ開催

2022.04.01
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新入社員らに訓示する植野富夫新社長(左奥)=1日午前、神戸市中央区港島南町4、バンドー化学

新入社員らに訓示する植野富夫新社長(左奥)=1日午前、神戸市中央区港島南町4、バンドー化学

新入社員を代表して決意を述べる吉田有沙さん=1日午前、神戸市中央区港島南町4、バンドー化学

新入社員を代表して決意を述べる吉田有沙さん=1日午前、神戸市中央区港島南町4、バンドー化学

 兵庫県内の多くの企業で1日、入社式があった。新型コロナウイルス禍の中で3回目の春を迎え、各社とも所要時間や出席者を絞るなど、感染防止対策を講じて開催。経営トップは新たに仲間となった新入社員を歓迎し、激動の時代に挑戦する大切さを伝えた。(まとめ・大島光貴)

 新入社員34人を迎えたバンドー化学(神戸市中央区)では、簡素化した15分の入社式を本社で実施。役員は3人のみが出席した。

 この日就任した植野富夫社長が、自動車産業は100年に一度の変革期にあるとし、「10年後、20年後を見据え、新しい発想のもとに柔軟にチャレンジし、常に高い目標に向かう挑戦者であってほしい」と激励。吉田有沙さんが「一日も早く会社の戦力となれるよう、向上心を持って職務に励みたい」と決意を述べた。

 但馬銀行は豊岡市の本店ではなく、神戸・三宮の自社ビルで開催。研修に備え、個室の宿泊施設を確保しやすい場所を選んだという。坪田奈津樹頭取が「最も信頼できるパートナーとして、愛着ある地域の持続可能な発展に貢献しよう」と呼び掛け、新入行員の谷口佳史さん(22)=神戸市=が「お客さま本位に物事を考えられる銀行員になりたい」と誓った。

 247人が入社した川崎重工業(神戸市中央区)は、出席者全員が事前にPCR検査で陰性を確認。山陽電気鉄道(同市長田区)は新入社員全員に行っていた辞令交付を代表者のみに絞った。ノーリツ(同市中央区)は感染対策を取り、2年ぶりに対面で実施した。

 一方、完全リモートで開催したのはJCRファーマ(芦屋市)。新人22人は自宅から、役員4人は日米の拠点から参加し、芦田信会長兼社長は「チームの一員として会社の発展に力を貸してほしい」と求めた。

 コロナ禍の余波が及んだ企業も。外国籍社員を長年採用してきたシスメックス(神戸市中央区)は新入社員66人のうち外国籍はゼロ。入国規制が厳しく、採用活動を進められなかったという。新人研修をリモート併用で行い、出社人数を絞るTOYOTIRE(トーヨータイヤ、伊丹市)は、同じくコロナ禍に入社した2年目社員からエールやアドバイスを集めた寄せ書きを新入社員に贈った。

 コロナ禍でも業績好調の神戸物産(加古川市)は、傘下の焼き肉店などに25人が入社。沼田博和社長は「食のインフラ企業を目指し、仕事の質もチームワークも高めよう」と語った。