経済
原料高で純利益ゼロに 虹技、22年3月期予想
鋳物メーカーの虹技(兵庫県姫路市)は28日、2022年3月期連結決算の純利益がゼロ(21年3月期は2億8500万円)になりそうだと発表した。昨秋時点で3億円と増益を予想していたが、原材料の高騰を価格に転嫁しきれず、一転して減益となる。
中国で自動車用鋳物の需要が新型コロナウイルス禍から回復し、売上高は昨秋予想比12・9%増の231億円(同180億6800万円)に上方修正。しかし鉄スクラップや銑鉄などの原材料が上昇し、価格転嫁が追いつかなかった。コロナ禍に伴う自治体予算の縮小で、マンホールの鉄ぶたも伸び悩んだ。
これに伴い、年間配当を昨秋予想の1株25円(同20円)から10円に引き下げた。当初の増配予想から減配に転じる。同社は山本幹雄社長らの役員報酬を1月から3カ月間、5~20%減額する。(森 信弘)